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能島孝志ブログ 「産地証明書」は信用できるのか?: 2016年2月
「産地証明書」は信用できるのか?(4)外国産墓石の産地証明書には国名・加工地のみの記載
国産墓石に対して発行されるほとんどの石材産地証明書には、
石の名前、採掘業者名、加工業者名、販売石材店が記載されています。
それに対して、外国産墓石に発行される石材産地証明書には、
石の名前、加工地、製品輸入業者、販売石材店が記載されています。
さて、国産墓石用と外国産墓石用のどこが違うかと言うと、
国産墓石用には、原石の採掘業者、墓石の加工業者名が記されていますが、
外国産墓石用には採掘業者名と加工業者名が記載されておりません。
その代わりに「加工地」「加工国」などの項目があります。
「石材産地証明書」は、さまざまな団体から発行されていますので、
一概には言えませんが、ほとんどがこのような内容かと思います。
では、この加工地等の箇所にどのように記載されているかです。
「加工地」すなわち、どこでお墓がつくられているかということです。
外国産墓石に発行される石材産地証明の多くは加工地の箇所に、
「中華人民共和国」「中国福建省」などと記載されていると思います。
製品によっては「インド」もあるかも...
これを、国産墓石の石材産地証明書に当てはめれば、
「日本」あるいは、「四国」または「香川県」となるわけです。
つまり、中国のどの石材加工工場でつくられた製品かは分かりません。
しかし、中国国内には数多くの石材加工工場があります。
値段は高いが優れた技術レベルの工場、値段は安いが製品はさっぱり、
値段もそこそこで製品の出来栄えもそこそこの工場など、実に様々です。
工場により技術力の差があることに関しては日本の場合も同じです。
日本国内ならば、どの石材店で加工しても良いものが出来るとは限りません。
中国より加工技術のレベルが低い石材店もたくさんあります。
ただ、中国の石材加工工場の体質(ものの考え方)は極めて分かりやすく、
製品の出来も素晴らしく値段も安いという工場はまず存在しません。
値段の高い工場には良い石と腕の良い職人が集まります。
逆に、値段の安い工場は安い石材しか扱わず腕の良い職人も居ません。
ユ○クロのように「値段は安いが製品は良い!」なんてことは、
同じ中国でつくられているにも関わらず、石材業界では有り得ないことです。
中国における石材加工においては、良い工場とそうでない工場、
すなわち、値段の高い工場と安い工場の製品の差は顕著に表れます。
しかし、様々な団体が発行する外国産石材産地証明書のほとんどが、
加工地は「中華人民共和国」「中国・福建省」としか記載されていません。
たしかに、石材産地証明書は産地を証明するものであり、
品質の良し悪しを証明するものではないにしても、
消費者に少しでも安心感を与えることを目的とするならば、
「中国福建省、○○石材」と記載してある方が親切ではないかと思います。
しかし、通常、石材店が外国産の墓石を仕入れる際には石材商社に依頼します。
当社の様に、中国国内に数多くある石材加工工場の中から、
使用する石種や墓石のカタチに応じて加工工場を選定し、
自ら中国に出向き、製品検品までを行っている石材店はめずらしい存在です。
普通は、中国のどこの工場で加工されているのかは石材店も知らないのです。
しかし、現代社会においては、お米や野菜などの食品にも、
生産者の名前や住所、顔までもが表示される時代です。
一般消費者は「購入するものについて正確な情報が欲しい」と考えています。
お墓に関しては、そうそう買い替えるものではないだけに、
どこで加工された製品なのかがきちんと表示されていることが要求されます。
産地証明書が、そうした一般消費者のニーズに応えするものとするならば、
「中華人民共和国」「中国・福建省」といった記載だけではなく、
加工工場の名称までが、きちんと記載されたものであるべきではないでしょうか。
~つづく~
石の名前、採掘業者名、加工業者名、販売石材店が記載されています。
それに対して、外国産墓石に発行される石材産地証明書には、
石の名前、加工地、製品輸入業者、販売石材店が記載されています。
さて、国産墓石用と外国産墓石用のどこが違うかと言うと、
国産墓石用には、原石の採掘業者、墓石の加工業者名が記されていますが、
外国産墓石用には採掘業者名と加工業者名が記載されておりません。
その代わりに「加工地」「加工国」などの項目があります。
「石材産地証明書」は、さまざまな団体から発行されていますので、
一概には言えませんが、ほとんどがこのような内容かと思います。
では、この加工地等の箇所にどのように記載されているかです。
「加工地」すなわち、どこでお墓がつくられているかということです。
外国産墓石に発行される石材産地証明の多くは加工地の箇所に、
「中華人民共和国」「中国福建省」などと記載されていると思います。
製品によっては「インド」もあるかも...
これを、国産墓石の石材産地証明書に当てはめれば、
「日本」あるいは、「四国」または「香川県」となるわけです。
つまり、中国のどの石材加工工場でつくられた製品かは分かりません。
しかし、中国国内には数多くの石材加工工場があります。
値段は高いが優れた技術レベルの工場、値段は安いが製品はさっぱり、
値段もそこそこで製品の出来栄えもそこそこの工場など、実に様々です。
工場により技術力の差があることに関しては日本の場合も同じです。
日本国内ならば、どの石材店で加工しても良いものが出来るとは限りません。
中国より加工技術のレベルが低い石材店もたくさんあります。
ただ、中国の石材加工工場の体質(ものの考え方)は極めて分かりやすく、
製品の出来も素晴らしく値段も安いという工場はまず存在しません。
値段の高い工場には良い石と腕の良い職人が集まります。
逆に、値段の安い工場は安い石材しか扱わず腕の良い職人も居ません。
ユ○クロのように「値段は安いが製品は良い!」なんてことは、
同じ中国でつくられているにも関わらず、石材業界では有り得ないことです。
中国における石材加工においては、良い工場とそうでない工場、
すなわち、値段の高い工場と安い工場の製品の差は顕著に表れます。
しかし、様々な団体が発行する外国産石材産地証明書のほとんどが、
加工地は「中華人民共和国」「中国・福建省」としか記載されていません。
たしかに、石材産地証明書は産地を証明するものであり、
品質の良し悪しを証明するものではないにしても、
消費者に少しでも安心感を与えることを目的とするならば、
「中国福建省、○○石材」と記載してある方が親切ではないかと思います。
しかし、通常、石材店が外国産の墓石を仕入れる際には石材商社に依頼します。
当社の様に、中国国内に数多くある石材加工工場の中から、
使用する石種や墓石のカタチに応じて加工工場を選定し、
自ら中国に出向き、製品検品までを行っている石材店はめずらしい存在です。
普通は、中国のどこの工場で加工されているのかは石材店も知らないのです。
しかし、現代社会においては、お米や野菜などの食品にも、
生産者の名前や住所、顔までもが表示される時代です。
一般消費者は「購入するものについて正確な情報が欲しい」と考えています。
お墓に関しては、そうそう買い替えるものではないだけに、
どこで加工された製品なのかがきちんと表示されていることが要求されます。
産地証明書が、そうした一般消費者のニーズに応えするものとするならば、
「中華人民共和国」「中国・福建省」といった記載だけではなく、
加工工場の名称までが、きちんと記載されたものであるべきではないでしょうか。
~つづく~
(国産高級墓石.com) 2016年2月 4日 16:06
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